〈話題〉
パトリシア・ハイスミスの原作は、アルフレッド・ヒッチコックの映画化(ちなみに、脚本にはレイモンド・チャンドラーが参加)で広く知られていますが、1995年にクレイグ・ワーナーという脚本家が戯曲化したものが、東京グローブ座で上演されます。演出は、th…
これまでも晶文社、河出書房新社によって、ジャック・リッチー、A・H・Z・カー、ロバート・トゥーイ、ジェイムズ・パウエルら短編作家の再評価が進められてきましたが、老舗の早川書房から、現代作家中心の作家別短編小説集の企画がスタートします。題して、…
フリースタイルから刊行予定の「都筑道夫の読ホリデイ」の書影がamazonで公開されています。装丁は、「ポケミス全解説」と同じく、平野甲賀。現時点で発売日は、予告どおり、都筑道夫80歳の誕生日にあたる7月6日で変更ないようです。 (追記 6/12)発売日の確…
集英社文庫から話題の翻訳ミステリが4冊連続で刊行されます。その第一弾は、過去2度にわたりCWAのイアン・フレミング・スチール・ダガー賞にノミネートされた実績を持つイギリス作家R・J・エロリーが本邦初登場。 今回刊行される「静かなる天使の叫び」(…
初のノンシリーズ作品「フォールト・ライン/断たれた絆」の刊行を記念して、作家バリー・アイスラーの講演会が開催されます。多彩な過去のキャリアや創作の秘密のほかに、先の公開された映画「レイン・フォール/雨の牙」の撮影エピソードも聞けるかも。来…
先に、「都筑道夫ポケミス全解説」の好評を受け、フリースタイルから「読ホリデイ」の単行本化が決まったニュースをお知らせしましたが、続報が入りました。当初、連載からセレクトしての抄録の予定が、すべてを収録することになった模様です。(ニュースソ…
エドガー賞の話題をもうひとつ。「バンク・ジョブ」、「バーン・アフター・リーディング」といったライバルたちを蹴落とし、最優秀映画賞を受賞したのはコリン・ファレルが殺し屋役を演じるクライムコメディ「In Bruges」。タイトル通り、ベルギーの古い都ブ…
先にこのブログでもノミネート作品をお知らせしましたが、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)が選ぶエドガー賞の今年の受賞者が決まりました。注目の最優秀長編賞は、C・J・ボックスの「ブルー・ヘヴン」でした。 ボックスは、ワイオミング州の猟区管理官ジョー…
どうやら、先月から書店の店頭で配布されている模様です。文庫サイズ、32ページ、無料。内容は、50周年に寄せてという内外作家からの祝辞、社史年賦、記念対談(北村薫・桜庭一樹。抄録)など。先のマクロイ復刊のニュースも掲載されています。賛辞では…
東京創元社が創刊50周年を記念して行った「復刊してほしい創元推理文庫作品」の集計が終った模様だ。詳しいランキングは現時点で未発表だが、テレビの「33分探偵」効果か、ヘレン・マクロイの「幽霊の2/3」が一位に輝き、それを受け「殺す者と殺される者」と…
クリスティの三幕もののクライムコメディ「蜘蛛の巣」が舞台化されます。クリスティのデータベースサイトDelicious Deathによれば、「蜘蛛の巣」の初演は1954年12月、ロンドンのサヴォイ・シアターで、わが国でも主だったものだけで過去に3回上演されている…
「都筑道夫ポケミス全解説」が早々と2刷だそうで、その売り上げ好調の追い風を受けて、〈ミステリマガジン〉の名物コラムだった都筑道夫の「読ホリデイ」の単行本化が決まった模様。足掛け14年にもわたる連載だったが、今回一冊にまとめるにあたってはベス…
NHK-hiでは、「HVプレミアム8 偉大なるミステリー作家たち」と題し、ミステリ史上の巨匠作家たちをテーマにした番組を連続放映するようです。1回1作家、90分で、放映の時間帯は火曜日の20時から21時半。 その初回は3月31日、テーマは今年が生誕20…
角川文庫が創刊60周年を記念して行っているゲスト編集長企画で、第12代目として就任した桜庭一樹編集長のセレクトにより、トレヴェニアンの「夢果つる街」がリニューアルされました。海外ミステリのファンとしては、第6代の金城一紀編集長がリチャード…
今年文庫創刊50周年を迎える東京創元社では、読者を対象とした企画として「復刊してほしい創元推理文庫作品」を募集し(リクエスト投票はすでに2月末日で締切。結果は4月に発表)、10月に復刊のフェアを予定しているが、それに先立ち「作家が選ぶ創元推理文…
一昨年の「ロング・グッドバイ」に続き、村上春樹訳のレイモンド・チャンドラーが早川書房から出ます。今回新訳が出るのは、第二長編の「Farewell,my lovely」(清水俊二訳の邦題は「さらば愛しき女よ」)。「ロング・グッドバイ」を追いかけるように早川書…
今年はジュリエット・ビノシュが団長として率いる「フランス映画祭2009」(3.12〜3.15、於TOHOシネマズ六本木ヒルズ)で、クリスティの「ホロー荘の殺人」をフランスで映画化した「華麗なるアリバイ(仮題)」が上映されます。監督はパスカル・ボニツェール…
去年、北米で公開され、その後、韓国、台湾でも上映されたクライヴ・バーカーの同題短編を映画化した「ミッドナイト・ミートトレイン」。監督の北村龍平と原作者のバーカーとの間では、かなり激しい衝突があったと伝えられますが、その出来映えやいかに?公…
もうお読みになりましたか?今年のベストテン上位を占めること確実であろうスティーグ・ラーソンの「ミレニアム」三部作。すでに昨年12月にパート1の「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」が刊行されているけど、首を長くしてその続編の刊行を待っている…
前々よりフリースタイルから刊行が予告されていた「都筑道夫ポケミス全解説」(小森収編集)が、ついに刊行され、書店に並びました。故都筑道夫が早川書房に編集者として籍をおいていた時代から作家として独立後にかけて執筆担当したポケミス解説102本に…
日本を舞台にした作品でデビューということもあって、かつてソニー・マガジンズ(現ヴィレッジブックス)が翻訳ミステリとしては異例のプロモーションを行ったバリー・アイスラー。暗殺者ジョン・レインのシリーズは、これまで4作がヴィレッジブックスで紹…
いつの間にか、こんなの出来てました、「A Japanese Edition of Neil Gaiman’s Blog……………. by his fans」。どうやら、日本のファンが彼のブログを翻訳、紹介してくれている模様。ファンは、さっそくブックマークいたしましょう。 ちなみに、その中でも言及さ…
リチャード・ノース・パタースンの2007年の新作が、なんとPHP研究所から出ています。ここのところ新潮社に定着した感があったのだけど、「ダーク・レディ」以降、翻訳紹介が途絶えていたので、ともあれ新作が久々に刊行されたことを喜びたい。訳者が、パター…
国際推理作家協会北米支部が選ぶ今年のハメット賞候補作が決まった模様。候補の5作は、次のとおり。 Heywood Gould, Leading Lady (Five Star) Colin Harrison, The Finder: A Novel (Farrar, Straus & Giroux) David Levien, City of the Sun: A Novel (Do…
ニール・ゲイマン関連のニュースをもうひとつ。ゲイマンの最新刊で、ニューベリー賞に輝いた『The Graveyard Book』が監督ニール・ジョーダンで映画化されるらしい。脚本もニール・ジョーダンで、ニール・ゲイマンも製作に名を連ねる。考えてみると、ファニ…
快作「アナンシの血脈」、「グッド・オーメンズ」(テリー・プラチェットとの共著)の翻訳紹介、原作だけでなく製作の肩入れまでした映画「スター・ダスト」の公開まではとんとん拍子だったのに、長らくお預けを喰わされていたニール・ゲイマンの代表作と言…
ミステリ劇の古典的な名作「夜の来訪者」を、シス・カンパニーが紀伊國屋ホールの舞台にのせます。プリーストリーの戯曲が昨年岩波文庫で復活し、ミステリ・ファンの注目を集めるなど、絶妙のタイミングでの上演となります。 調べてみたところ、わたしは199…
第63回目となるアメリカ探偵作家クラブ(MWA)が選ぶ2009年エドガー賞のノミネート作品が決まりました。最優秀長編賞部門の候補は、次の6作です。 Missing by Karin Alvtegen (Felony & Mayhem Press) Blue Heaven by C.J. Box (St. Martin’s Minotau…
英国推理作家協会(CWA)が、生涯を通して犯罪小説の発展に功績のあった作家に授けるダイヤモンドダガー賞の今年の受賞者に、アンドリュー・テイラーを選んだ。デビュー作の「危ない暗号」(ハヤカワミステリ刊)でジョン・クリーシー賞(新人賞)のほか、二度…
前にも、チェスタトンの新訳(「木曜日だった男-一つの悪夢-」)が出て、ミステリ・ファンをびっくりさせた光文社の古典新訳文庫から、な、な、なんと、J・P・マンシェットが出ています。中条省平訳の「愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える」で、以前岡…