今年のエドガー賞ノミネート作は

第63回目となるアメリカ探偵作家クラブ(MWA)が選ぶ2009年エドガー賞のノミネート作品が決まりました。最優秀長編賞部門の候補は、次の6作です。

  • Missing by Karin Alvtegen (Felony & Mayhem Press)
  • Blue Heaven by C.J. Box (St. Martin’s Minotaur) ※「ブルー・ヘヴン」(ハヤカワミステリ文庫刊)
  • Sins of the Assassin by Robert Ferrigno (Simon & Schuster - Scribner)
  • The Price of Blood by Declan Hughes (HarperCollins – William Morrow)
  • The Night Following by Morag Joss (Random House – Delacorte Press)
  • Curse of the Spellmans by Lisa Lutz (Simon & Schuster)

候補になった作家をざっと見ていくと、カーリン・アルヴテーゲンはここのところ話題のスウェーデンを代表する作家のひとりで、小学館文庫から「喪失」など4作が紹介されている。C・J・ボックスは、最近では早川書房の「ミステリが読みたい!2009年版」のベストテンにこの作品がランクインしたばかり。ロバート・フェリーゴは、「チェシャ・ムーン」(講談社文庫)などが既訳。Declan Hughesは、数年前にデビュー作がPWAのシェイマス賞で新人賞を取った作家。モーラ・ショスは、すでにポケミスで紹介された「夢の破片」という作品でお馴染み。リサ・ラッツは、オフビートな傑作「門外不出 探偵家族の事件ファイル」(SB文庫)を書いた期待株で、映像畑からの出身者。
割とぱっとしない面子と言ってはなんだが、地味めですね、候補作の顔ぶれ。既訳作が良かったのでわたしはリサ・ラッツに期待をかけたいけど、さてどうなりますか。

そのほかのノミネートはこちら。授賞式は、4月31日ニューヨークのグランドハイヤットホテルで行われる予定。