2009年ハメット賞の候補作

国際推理作家協会北米支部が選ぶ今年のハメット賞候補作が決まった模様。候補の5作は、次のとおり。

  • Heywood Gould, Leading Lady (Five Star)
  • Colin Harrison, The Finder: A Novel (Farrar, Straus & Giroux)
  • David Levien, City of the Sun: A Novel (Doubleday)
  • George Pelecanos, The Turnaround (Little, Brown)
  • Abraham Rodriguez, South by South Bronx (Akashic)

ヘイウッド・グールドは、トム・クルーズ主演の「カクテル」の原作者としてお馴染みの人。コリン・ハリソンは、「アフターバーン」など、これまで数作がわが国にも紹介されている。そして、ペレケーノスの現時点での最新作。David LevienとAbraham Rodriguezのふたりは、(おそらく)未紹介の作家だと思われる。
1992年に創設されたこの賞は、ハメットの名が冠されてはいるが、いわゆるハードボイルドというジャンル限定の賞ではない。前年に刊行されたアメリカとカナダの作家の作品が対象で、受賞者には影なき男像が贈られる。過去の受賞作は、ジェイムズ・クラムリーの「友よ、戦いの果てに」、マーティン・クルーズ・スミスの「ローズ」、マーガレット・アトウッドの「昏き目の暗殺者」など。