バリー・アイスラーの訳書リニューアルへ

日本を舞台にした作品でデビューということもあって、かつてソニー・マガジンズ(現ヴィレッジブックス)が翻訳ミステリとしては異例のプロモーションを行ったバリー・アイスラー。暗殺者ジョン・レインのシリーズは、これまで4作がヴィレッジブックスで紹介されているが、このたび第一作「雨の牙」が映画化(監督マックス・マニックス、邦題「レイン・フォール 雨の牙」)、さらにノンシリーズ作品「フォールト・ライン/断たれた絆」の版権を早川書房が獲得したことから、レイン・シリーズの最初の二冊が早川書房に移籍、未紹介作品も含めて3巻目以降も同社で刊行され可能性が出てきた。
その第一弾として、3月19日に「レイン・フォール/雨の牙」と「ハード・レイン/雨の影」がリニューアル(二次文庫化)されて、ハヤマワ・ミステリ文庫から出る。ただし、翻訳はヴィレッジ版の池田真紀子訳がそのままスライドして使われるようだ。
そもそも親日家で、シリーズ最初の2作は東京が舞台、現在も家族とともに東京に在住というアイスラーは、本邦未紹介の6作目でレイン・シリーズにはひと区切りをつけたようで、その後を受け初のノンシリーズ作品となる「フォールト・ライン/断たれた絆」に期待がかかる。(レイン・シリーズとかすかな接点もあるとか)ちなみに、翻訳紹介は横山啓明訳で4月刊の予定。(4月刊)
》》》Barry Eisler 公式サイト
》》》映画「レイン・フォール」公式サイト