ミレニアム2 火と戯れる女/スティーグ・ラーソン(早川書房)

スティーグ・ラーソンのミレニアム三部作待望のパート2『ミレニアム2 火と戯れる女』である。前作で異彩を放つヒロイン、ドラゴン・タトゥーの女ことリスベットのミステリアスな魅力に参った読者も多いと思うが、本作では彼女がひた隠しにしていた自身の過去がメインテーマになる。〈ミレニアム〉の編集部へ持ち込まれたの人身売買の告発記事をめぐる事件と、リスベットの後見人でもある弁護士殺しというふたつの殺人事件の接点に立たされたミカエルとリスベット。パート1の幕切れから二年、ふたりの人生にまたもや新たな局面が訪れる。ジャーナリストの本能で突っ走るミカエルと、「キル・ビル」のユマ・サーマンもかくやというリスベットの活躍に、今夜も徹夜の覚悟を。
本の雑誌2009年5月号]

ミレニアム2 上 火と戯れる女

ミレニアム2 上 火と戯れる女

ミレニアム2 下 火と戯れる女

ミレニアム2 下 火と戯れる女