デッド・サイレンス/ジェームズ・ワン監督(2007・米)

人形、腹話術というテーマから、ウィリアム・ゴールドマンの「マジック」を懐かしくも連想してしまったマレーシア生まれの映画監督ジェームズ・ワンのハリウッド進出作『デッド・サイレンス』。妻が不可解な死を遂げ、「チャイルド・プレイ」のチャッキーを思わせる不気味なビリー人形に導かれるように、主人公 は因縁の過去が待ち受ける故郷へ舞い戻る。懐かしい雰囲気の漂うホラー映画だが、ミステリファンに驚愕と歓喜の悲鳴を叫ばせたデビュー作「ソウ」にも負けないサプライズで、またもや観客の度肝を抜いてくれます。
[日本推理作家協会報2008年6月号]